最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)4437 判決
主 文
本件各上告を棄却する。
当審における訴訟費用は被告人Aの負担とする。
理 由
被告人Aの弁護人尾中勝也の上告趣意第一点について。
論旨は、原判決及び第一審判決は「被告人が朝鮮人であるため重く処罰しなけれ
ばならぬと言う素朴な感情論又は扁狭な鎖国主義を判決の基礎としてゐるのではな
いか」との疑を前提として、憲法違反を主張しているけれども、一件記録を調べて
みても第一審判決及び原判決がそのような差別観に基いて刑を量定したものとは認
められないから、論旨はその前提を欠き採用することができない。
同第二点について。
量刑不当の主張であつて適法な上告理由とならない。
被告人B弁護人柿原幾男の上告趣意について。
論旨は結局量刑不当の主張に帰し刑訴四〇五条の定めた上告理由にあたらない。
なお記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。
よつて同四〇八条一八一条(被告人Aにつき)により主文のとおり判決する。
この判決は、裁判官全員一致の意見である。
昭和二八年四月二一日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
裁判官 本 村 善 太 郎
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